自衛隊に入隊した話(後期教育〜中隊配属)
ピロ式
こんにちは、Quick answer管理人のピロ式です。
 
ピロ式
今回は、前回の続きで後期教育〜中隊配属編です。
 

ピロ式、後期教育

3ヶ月が経ち班の仲間とはバラバラになり新たなメンバーと再度班を編成されまた一から人間関係を構築することになりました。後期教育では専門的な分野の教育を受けます、僕は「普通科」の軽火器という至って普通の職種になりました簡単に言えば歩兵です、そのため肉体的に動くことがほぼでした。大きく変わったことといえば前期では「64式小銃」を取り扱っていたのに対し後期教育では下記の3種類を使った射撃戦闘訓練掩体構築を学びました。

新たな火器

89式小銃
「89式小銃」は前期で使用した64式は7.62mmの銃弾を使用します。後期で使用した89式は5.56mmの銃弾を使用するため射撃時の反動は64式に比べ軽いです。重量も軽いため64式で射撃していた人は打ちやすいと思います。ちなみになぜ7.62mmから5.56mmに小さくしたかというとでかい弾で撃ち一人倒すより小さい弾で負傷させたほうが怪我人+救護員の2名を戦闘できなくするためだと僕の班長が言っていました。
 
5.56mm機関銃MINIMI
「5.56mm機関銃MINIMI」は世界的に使用されている銃らしく班員だったミリタリーオタクが歓喜していたのを覚えています。重量は約7kgあり弾入りの弾倉を取り付けるとさらに重くなります。射撃に関しては僕は中隊配属から3〜4年扱わせてもらいましたがなかなか当たりませんでした(笑)。連射での発砲は快感です。ただクソ重く行軍中は投げ捨てたくなるし、予備弾倉の携行を義務付けられたらたまったもんではありません。分解結合はそこまで難しくありません、その代わり射撃後の手入れは結構時間がかかります。
 
LAM
「LAM」正式名称は「110mm個人携帯対戦車弾」です。名前の通り戦車に向かって射撃するロケランみたいなものですです。弾頭の先端(プローブ)を伸ばし、射撃装置を取り付けて射撃します。反動はありませんが音がえぐいので耳栓必須です。僕の先輩に耳栓が外れたまま射撃した人がいてその人は難聴になってしまいました。LAMに限らず全ての射撃には耳栓が必須になるので難聴になりたくなければしっかり耳栓をしましょう。話がそれましたが、LAMはMINIMIよりも重いです。行軍でLAM持ちになったらお疲れ様です。

戦闘訓練について

戦闘訓練はどの駐屯地でも同じなのかは分かりませんが僕の駐屯地では、前方の目標地点まで匍匐(ほふく)で近づきます。この時2人1組で「組」というチームを編成し交互に前進、前方監視をし徐々に前進します。最終地点で小銃に短剣を「着剣」して目標を串刺しにして終わりです。腰回りに水筒やエンピ(携帯スコップ)、弾嚢(だんのう、弾倉を入れる袋)、防護マスクなどを持ちながら行うのでガシャガシャしてて動きにくかったのを覚えています。あまり現実的な訓練ではないのかなと今では思います。教育期間が終わり中隊に配属されてもこの動きをしたかというとお客さんに見てもらう「戦闘訓練展示」などでしか行った記憶がないです。前期教育では小銃の匍匐のみを教わりましたが、新たにMINIMIとLAMの匍匐(ほふく)も教わります。僕は6年自衛隊にいましたがMINIMIとLAMの匍匐はこれが初めで最後でした。

掩体構築について

掩体に関しても前期は64式小銃の掩体のみでしたが後期ではMINIMI、LAMの掩体構築も学びます。MINIMIに関しては「FRP」と呼ばれる殻を被せるタイプの掩体を構築しますがこれは中々大掛かりで大変です。小銃も鉄板を被せるタイプの掩体を教わります。本当は装具を全て着用しながら掘るためめちゃくちゃしんどいですが、中隊配属されたらよっぽど帝国軍人のような小隊長等の部下にならなければ効率を重視して掘りやすい格好で作業をやらせてもらえるはずです。僕の駐屯地だけでしたらすいません。

教育終了〜中隊配属

なんやかんやで3ヶ月なんてあっという間に過ぎてしまいます。その後は中隊への配属が決まります。ここでは大概みんな班長や班付と同じ中隊を希望しますが僕は特に班長や班付に思い入れはなかったので適当に選びました。結果として配属された先はとてもいいところで、同期や上司、後輩にも恵まれました。中隊配属後は一番下になるので全ての雑用は回ってきます。その辺の細かいところはまた別に書こうと思います。最後に、自衛隊という組織は完全に塀の中なので逃げ場がありません、昨今は自衛隊に関する様々なニュースが飛び交っています。何が言いたいのかというと信頼できる同期、上司をいち早く見抜くことが大切です。「そんな簡単にわかるわけねーよ」と思われるかもしれませんがほぼ毎日長い時間顔を合わせることになるので自ずと「この人こうなんだ・・・」というのがわかると思います。その辺のことも今後書いていきたいと思うのでまたよかったら覗きにきてください。それではまた・・・  
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